お歳暮「自分に送る人」も? 商戦ピーク、あの言葉もキーワード

山下裕志
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 百貨店のお歳暮商戦がピークを迎えている。今年らしさを打ち出そうと、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にちなんだ商品に力を入れる企画が目立ち、お中元より好調な店も。年末年始の「巣ごもり」をにらみ、自宅や実家で楽しむニーズを意識した品ぞろえも広がる。

 三越伊勢丹は「サステイナブル(持続可能)」を切り口にした特集企画で、食品や雑貨など約40商品をそろえた。従来は捨てていた小豆の皮を使った和菓子のもなかや、国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に認定された熊本・阿蘇と宮城・大崎の食品などを集めた。

 今年の中元商戦でも同様の企画を実施したが、すでに売り上げは中元の同じ期間を上回ったという。大半の店舗は12月後半まで注文を受け付け、ネット通販では来年1月17日まで。

 高島屋も「サステイナブル」をテーマに約40種類の食品を用意。食材由来の飼料や茶殻で育った豚を使った、しゃぶしゃぶ用の肉などが目玉だ。広報担当者は「消費者に『サステイナブル』の価値観が広がったほか、味や見た目など贈り物としての質も上がってきた」。

 そごう・西武は昨年の商戦で、自宅向けの売り上げが前年から約2割アップ。今年も新型コロナ下での「巣ごもり需要」や、帰省せずに実家にお歳暮を贈る「帰省暮」のニーズは根強いとみて、老舗の名店や日本各地の味を楽しめる47種類の鍋料理のセットを準備した。

 大丸松坂屋百貨店も、自分や家族のために普段より奮発する人に向けて、中にビーフシチューが入ったハンバーグなどをそろえた。広報担当者は「最後の巣ごもりになる可能性もあり、『自分向けの、ちょっとぜいたくな逸品』の需要を狙う」としている。(山下裕志)