湊かなえさん、「取材」名目で念願の登山 「山女日記」続編刊行

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上原佳久
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 ミステリーの名手の新作は誰も死なない、傷つかない物語――。作家の湊かなえさんが『残照の頂(いただき) 続・山女日記』(幻冬舎)を出した。それぞれに日々の屈託を抱えて山を訪れる女性たちが、それでも次の一歩を踏み出す姿を描いた連作短編集だ。

 〈山から離れた人間にとって、登山口に立つことは、山頂直下にいるようなものなのよ。登山口までが遠いの〉

 巻頭の一編「後立山連峰」で、大手食品メーカーに勤める42歳の麻実子は吐露する。仕事ひとすじに打ち込んできたが、営業先の喫茶店主の綾子に付き合い、20年ぶりにザックを背負うことに。その道中で偶然、夢をかなえたかつての仲間と再会し、心が揺れる。

 湊さん自身、学生の頃から登…

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