「なんかおるよ」4歳が見つけた新種 お祝いはとあみとにんてんどう

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矢田文
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 松江市の海岸で小さな新種が見つかった。「チゴケスベヨコエビ」と名前のついたその甲殻類を発見したのは、当時4歳の男の子だった。

 「『1いいね1円』で欲しいものを買ってあげる」。息子の快挙を喜んだ父が何げなく投稿したツイートは、予想以上の大反響を呼んだ。

 松江市の写真家、森久拓也さん(42)が長男(6)と2人で釣りに出かけたのは、昨年4月のこと。以前来たときはたくさん釣れたのに、なんだか今日は調子が悪い。

 長男も飽きてしまった様子で、仕方なくその日のメニューを岸辺の生き物の観察に切り替えた。

 海中の岩石や岸壁に張り付いたコケムシという動物を網で捕って、トレーの上でコケムシの中に生息している生き物の観察を始めた。

 ゴカイ、ヒモムシ、ウロコムシ…。コケムシの住人たちがうろうろとたくさん出てくる。

 「なんかおるよ」

 観察を続けていると長男が叫んだ。小さな手が指さすのは、全長3~4ミリほどの生き物だ。肉眼では見にくい。きれいな赤い色をしている。

 普段から水辺の底生生物(ベントス)の写真をよく撮影している森久さんだったが、その正体はわからなかった。

 2時間ほど観察し、帰り支度を始めた。捕まえた生き物を海に戻そうとすると、「持って帰ってよく観察したい」と長男が言う。さきほど見つけた謎の生き物のことだ。

 そこで、見つけたその1匹をプラスチックの食品保存容器にそっと入れて持ち帰った。

 家に帰り、インターネットなどで調べてみると、どうやらスベヨコエビというヨコエビの仲間っぽい。

 だが、いくら調べても、なんという名前のヨコエビなのか情報がなく、まったくたどりつけない。

 そこで、ヨコエビの論文をたくさん書いていた大阪市立自然史博物館の外来研究員・有山啓之さん(67)に連絡をとってみた。

 博物館を介して、「このヨコエビの名前わかりますか?」とメールを送った。

 知らせを受け取った有山さん…

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