柿すだれ、光のクロス 甲州・甘草屋敷

永沼仁
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 県内の秋の風物詩、枯露(ころ)柿づくりがたけなわだ。山梨県甲州市にある国の重要文化財「甘草屋敷」でも、すだれのようにぶら下げられた柿が目を引く。時間によっては、差し込んだ光と障子がつくる「十字」に柿の影が映る情景が現れ、写真愛好家に人気だ。

 枯露柿は、大型の品種「甲州百目」でつくる干し柿。今年は収量が少ないが、屋敷を管理する市では農家から集め、今月上旬に枯露柿づくりの体験会を開いた。軒下などに2千個がつるされ、屋敷をオレンジ色の「すだれ」が彩る。

 外観も見事だが、屋敷の内からの眺めも味わいがある。特に話題なのが、光と障子が織りなす「十字」に映える柿の影。写真愛好家が熱心にシャッターを切っていく。

 屋敷の案内役をしている人たちによれば、午後の光が「ベスト」。愛知県から来た坂川孝三さん(75)は「ここは室内に入れる。古いものと絡め、ここならではの風流な写真が撮れます」と喜んでいた。

 市教委によれば、月内は柿をぶら下げる予定。火曜休館で24日も休みになる。外観の見学は無料だが、室内から撮影するには入館料(大人310円)が必要になる。(永沼仁)