終末期古墳は何を語るか 相次ぐ調査成果、被葬者論も盛んに

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編集委員・中村俊介
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 終末期古墳が築かれた7世紀は、古墳時代と律令期をつなぐ飛鳥時代と重なる。モノである考古資料と信憑(しんぴょう)性の高い文字史料とを併せ持ち、初期国家が胎動しつつあった時代だ。近年の調査で新事実が相次ぐ終末期古墳の世界をのぞいてみよう。

 この時代、政治の中心となった奈良県明日香村周辺には終末期古墳が密集する。前代までの肥大化した巨大古墳に比べればぐっと小ぶりだが、八角形だったり石室内に壁画があったりと、それまでにない特徴を持つ。『日本書紀』にきら星のごとく登場する歴代天皇や重要人物と関連づける被葬者論も盛んで、近年の発掘成果も拍車を掛ける。

 国営飛鳥歴史公園内の中尾山古墳では昨秋、同村と関西大学が調査成果を公表し、文武天皇を葬る可能性をさらに高めた。凝ったつくりの横口式石槨(せっかく)と3段の墳丘を持つ天皇特有の八角墳で、壁画で有名な高松塚古墳とは目と鼻の先だ。「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」としてユネスコ世界遺産の登録をめざす一環で、外周の石敷きが3重にめぐることなどが新たに明らかになった。

 埋葬主体の石槨内部は遺体を…

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