平安時代のスイーツ、めしあがれ 奈良女子大の協力研究員2人が本に

編集委員・中村俊介
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 アマヅラセンって、聞いたことありません? 「甘葛煎」と書く。実はこれ、ツタの樹液を煮詰めた千年前の甘味料なのだ。

 古代食文化の知恵を詰め込んだ『古典がおいしい! 平安時代のスイーツ』(かもがわ出版)の共同執筆者は、ともに奈良女子大で歴史を探るこのお二人。「枕草子」や「源氏物語」など名作古典に登場するお菓子10種類を再現し、レシピや作り方を紹介。史料を洗い出したり郷土料理を参考にしたりと専門知識がさりげなく盛り込まれている。

 まがり、むぎなわ、つばきもち……。どこかで見かけたようなお菓子もあって、「日本人が昔から食べてきたものを知ってほしい。ここから歴史に関心を持ってもらえたら」と口をそろえる。歴食(歴史を食卓へ)運動も展開中だそうで、「甘葛煎を奈良の名物にしようと思って。古代スイーツロードを各地に張り巡らせたいなあ」(前川さん)。

 さあ、冬本番。平安貴族を気取って手作り古代スイーツで、ほっこり甘い夜をどうぞ。(編集委員・中村俊介