韓国の全斗煥元大統領が死去 クーデターで実権掌握、軍事政権率いる

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ソウル=鈴木拓也

 韓国の聯合ニュースによると、韓国で1979年、当時の朴正熙(パクチョンヒ)大統領暗殺後のクーデターで実権を握り、翌年から7年余り軍事政権を率いた全斗煥(チョンドゥファン)元大統領が23日朝、ソウル市内の自宅で死去した。90歳だった。民主化運動を抑え込む一方で経済成長に力を入れ、84年には韓国大統領として初めて来日し、「日韓新時代」をうたい上げた。退任後はクーデターの首謀や民主化運動を弾圧した罪に問われ、死刑判決を受けたが、後に赦免された。

 31年、日本植民地下の慶尚道で生まれ、陸軍士官学校を出て55年に韓国軍に入った。61年、朴氏(当時は陸軍少将)の軍事クーデターに同調して軍内部で頭角を現した。

 79年10月、朴氏が側近に撃たれ死亡すると、国軍保安司令官兼合同捜査本部長だった全氏は12月、各省庁を制圧する「粛軍クーデター」を首謀し、実権を握った。

 80年5月、非常戒厳令を全国に広げて南西部・光州に軍を投入。民主化を求める市民や学生を制圧した光州事件を指揮した。民主化運動のリーダーだった金大中(キムデジュン)氏(後に大統領)らを逮捕して反対勢力を排除する一方、全氏らの台頭に抗しきれなかった崔圭夏(チェギュハ)大統領を退陣に追い込み同年8月、間接選挙で大統領に選ばれた。81年に再選後、88年2月まで務めた。

 在任中は、軍の力をバックに…

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