女子代表から男子代表の監督に 五輪銀の「ホーバス流」選手選考とは

松本麻美
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 新生バスケットボール男子日本代表が動き出した。率いるのは、今夏の東京オリンピック(五輪)で女子日本代表を銀メダルに導いたトム・ホーバス監督。どんなチームを目指すのか。

 フリオ・ラマス前監督のチームは「大型化」がキーワードだった。身長193センチで所属先ではシューティングガード(SG)の田中大貴(A東京)を、司令塔役のポイントガード(PG)で使った。

 日本国籍を取得した外国出身選手も起用し、平均身長では欧州勢に見劣らないメンバーで臨んだ東京五輪で3戦全敗。シュートの精度や連係などプレーの質の差が浮き彫りになった。

 ホーバス監督は「サイズアップよりもペースアップしたい」。女子代表が得意とする攻守の切り替えの速さを、男子にも持ち込みたい考えだ。PGについては「経験が必要なポジション。身長面のマイナスより速さや技術のプラスが大きければ問題ない」と語る。

 ホーバス体制で初の代表候補24人が15日、発表された。PGは6人でうち5人が180センチ未満。寺嶋良(広島)ら所属先でも司令塔役を担い、スピード豊かなプレーが持ち味の選手たちが選ばれた。

 24人のうち東京五輪の経験者は5人だけ。NBAの八村塁(ウィザーズ)、渡辺雄太(ラプターズ)、Gリーグの馬場雄大(レジェンズ)ら海外組はこのタイミングでの招集が難しいことが見込まれていたが、それを差し引いても少ない印象だ。田中は自身のSNSで「自分としては東京五輪までと以前から決めていました」と代表引退を示唆。ホーバス監督は「田中を含め、五輪に出た選手はメンタル面の疲れがあって、代表へのモチベーションが低かった」と説明する。

 一方で、「今後参加したくなったらどうぞと言ってある」とも語った。女子では、一度は引退宣言した吉田亜沙美さんや、出産と育児でブランクのあった大崎佑圭さんを、東京五輪前の国際大会で代表復帰させた経験がある。男子でも、選手とコミュニケーションを取りながら柔軟に対応していく方針のようだ。

 現在、男子は世界ランキング35位。27、28日には、ゼビオアリーナ仙台で同28位の中国とワールドカップ(W杯)アジア予選を戦う。指揮官は「勝ちたいのは当たり前。準備期間は短いが激しく良い競争ができている。楽しみ」と語った。松本麻美

バスケット男子日本代表候補の24人

【ポイントガード】

岸本隆一(176センチ、31歳、琉球)

藤井祐真(178センチ、29歳、川崎)

富樫勇樹(167センチ、28歳、千葉J)

ベンドラメ礼生(183センチ、28歳、SR渋谷)

斎藤拓実(172センチ、26歳、名古屋D)

寺嶋良(179センチ、24歳、広島)

【シューティングガード】

比江島慎(191センチ、31歳、宇都宮)

須田侑太郎(190センチ、29歳、名古屋D)

安藤周人(190センチ、27歳、A東京)

今村佳太(191センチ、25歳、琉球)

岡田侑大(189センチ、23歳、信州)

西田優大(190センチ、22歳、三河)

【スモールフォワード】

古川孝敏(190センチ、34歳、秋田)

チェンバース・アキ(191センチ、31歳、群馬)

張本天傑(198センチ、29歳、名古屋D)

森川正明(191センチ、29歳、横浜BC)

原修太(187センチ、27歳、千葉J)

モーア・ザック(198センチ、24歳、大阪)

【パワーフォワード】

竹内公輔(206センチ、36歳、宇都宮)

野本建吾(201センチ、29歳、群馬)

小島エリエット海(198センチ、24歳、大阪)

シェーファーアヴィ幸樹(206センチ、23歳、三河)

【センター】

エヴァンス・ルーク(203センチ、30歳、FE名古屋)

アキノ・マシュー(205センチ、25歳、信州)

※◎は東京五輪代表