第5回【新聞と戦争・アーカイブ】社論の転換:4 満州事変

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【2007年8月8日夕刊2面】

 一面のコーリャン畑。奉天市街のざわめきは遠く、約500メートル先の中国軍の兵営「北大営」は静まり返っている。全天は降るような星空だ。1931年9月18日夜、柳条湖。ここで満鉄線が爆破され、「15年戦争」の幕が切って落とされた。

 中国軍が爆破したとする関東軍の発表を、朝日など各紙はそのまま報じた。実際は関東軍の自作自演の謀略だったことが戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)で指摘され、その後、いくつかの証言で細部が明らかにされた。

 『別冊知性』56年12月号に、「満州事変はこうして計画された」という文章が掲載される。自らも謀略に加わった元奉天特務機関の少佐、花谷正の証言だ。

 それによると、首謀者は関東…

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