第16回【新聞と戦争・アーカイブ】社論の転換:15 その要因

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【2007年8月23日夕刊3面】

 「昨年の満洲事変以来、朝鮮、満洲の新聞は非常に殖へてをります」

 32年10月21日、大阪朝日新聞本社で開かれた社内会議で、辰井梅吉は150人以上の社員を前にそう語った(社内資料)。辰井は当時、大阪朝日の販売部門などを統括する営業局長だ。

 満州事変が始まって約1年、当地に日本の傀儡(かいらい)国家である「満州国」が建国されてからは約半年がたっていた。一方、韓国は明治期の10年に日本が併合して植民地にしていた。

 それらの両地域を「販路視察のため」旅行してきたと辰井は報告し、感想を述べた。

 「内地以外に朝鮮、満洲に十…

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