第95回【新聞と戦争・アーカイブ】政経記者たち:2

有料会員記事

[PR]

【2007年11月20日夕刊2面】

 金本位制復帰は、従来の為替水準である旧平価で復帰する英米の方法と、新平価まで切り下げるフランスなどの方法に分かれていた。大阪朝日は旧平価解禁を推した。

 1928年6月22日、大阪朝日経済部は大阪毎日経済部と共催し、金の輸出解禁(金解禁)促進の懇談会を開いた。当時の大毎経済部長、下田将美の戦後の回想によれば、懇談会の仕掛け人は下田と大阪朝日経済部長の和田信夫の2人だった。

 「解禁をすれば、物価の急落によって、産業界のうける打撃は大きいだろう……しかし、その苦痛に直面することこそ本当に日本経済を建直(たてなお)す道」(下田『今なら話せる――新聞人の財界回顧』)。2人はそんな認識で一致したとされる。

 一方、旧平価による金解禁に反対した記者たちもいた。石橋湛山東洋経済新報)、小汀利得(おばまとしえ)(中外商業新報)、山崎靖純(時事新報から読売新聞)、高橋亀吉(経済評論家)の4人組だ。

 高い旧平価ではなく、実勢に…

この記事は有料会員記事です。残り772文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載新聞と戦争アーカイブ(全107回)

この連載の一覧を見る