オリックス・山本由伸が初の沢村賞 「突出している」と堀内恒夫氏

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 プロ野球で最も活躍した先発完投型の投手に贈られる沢村賞の選考委員会(堀内恒夫委員長)が22日、東京都内であり、全会一致でオリックス山本由伸投手(23)を初選出した。選考基準7項目のうち5項目を満たした。オリックスからは2014年の金子千尋(現・日本ハム、名前の表記は現在「弌大」)以来2人目で、パ・リーグとしても金子以来。山本に金杯と賞金300万円が贈られる。

 山本は今季、26試合に先発して防御率1・39という傑出した安定感を発揮。15連勝を含む18勝5敗で、25年ぶりのリーグ制覇の原動力になった。193回と3分の2だった投球回と6完投は基準に達しなかったが、登板数を除く6項目は12球団の先発で単独トップの成績だった。

 堀内委員長は「他の投手と比べようがないくらい突出している」と高く評価。一方で、村田兆治委員は「打高投低というのはあるが(球界全体の)レベルが低すぎる」と苦言を呈した。選考委員は堀内、村田両氏のほか平松政次北別府学(文書による参加)、山田久志の各氏。

大リーグ「今のレベルで通用すると思わない」

 大投手の称号を手にしたオリックスの山本由伸は「いつかとれたらとは思っていた。歴史のある賞なので心からうれしい。自信になる」とほほえんだ。

 「負けず嫌いなので、毎試合とにかく全力で、勝ちたいと強く思っている」。5年目の今季、球団新の15連勝を含む18勝を挙げて最多勝、防御率(1・39)、奪三振(206)など投手4冠を独占した。一番の武器は最後まで球威、制球力の落ちない155キロ超の直球。多くの打者が手を焼いたが「まだまだ練習が必要。(球種が)直球だけでも打たれないくらいの直球を習得したい」とさらなる進化に意欲を燃やす。

 ダルビッシュ有(パドレス)や田中将大(楽天)ら、過去の受賞者は大リーグでも活躍している。23歳の右腕は大リーグ挑戦を問われ、「全く今のレベルで通用するとは思わない。素晴らしい先輩方に負けないように一日、一日頑張りたい」と謙遜する。この謙虚さも成長の秘訣(ひけつ)かもしれない。