EU、ベラルーシに追加制裁へ 米英カナダと連携して圧力強化

ブリュッセル=青田秀樹
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 ベラルーシのルカシェンコ政権が中東などからの移民・難民を入国させて欧州連合(EU)に送り込んでいるとされる問題で、EUは23日、米国、英国、カナダと連携して追加制裁を発動する方針を表明した。圧力を強める包囲網の一環だ。航空会社や船会社の関与を絶つための法案も発表した。手を貸した場合は事実上の制裁を科す。

 EUは昨秋から、反政権派の弾圧を続けるベラルーシに制裁を重ねており、移民・難民の送り込みは報復攻撃だとみている。EUの行政トップ、フォンデアライエン欧州委員長欧州議会での演説で、送り込みは「民主主義国を不安定化させようとする独裁的な政権の企てだ」とあらためて強調した。

 また、政権関係者や国営航空会社などへの追加制裁をバイデン米大統領とも、フォンデアライエン氏が直接議論したほか、英国やカナダも含めて「連携した制裁の調整を進めている」と説明した。

 欧州委がまとめた法案は、航空機、船、列車、バスなど内外の運行会社が対象となる。事情を知ったうえで関与したと判断した場合は「ブラックリスト」に登載し、域内での営業許可を凍結したり、上空の通過や寄港を禁じたりする。

 すでに、トルコの航空当局がベラルーシ便の利用に制限をかけるなど、EUは移民・難民の経由国や出身国の協力をとりつけている。欧州委は「(措置を)発動しないのが望ましい。関与を予防するための手段だ」とした。(ブリュッセル=青田秀樹)