原油高、年末商戦の業者直撃 クリスマスケーキ値上げ、おせちに影響

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山口啓太、貞国聖子
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 原油価格の高騰が長期化し、年末商戦を控えるクリスマスケーキなどの値段に影響が出ている。政府は石油の国家備蓄の放出を決めたが、どれぐらい価格を下げる効果があるのかは見通せない。新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けてきた生産者らは淡い期待を抱きつつ、不安をぬぐえないでいる。

 「ずっと我慢してきたけれど、もう限界。値上げは苦渋の決断」

ケーキ用のイチゴ、灯油高で値上げ

 2010年に創業した東京都荒川区のケーキ店「パティスリー ウールーグー」のオーナーシェフパティシエ桜庭清剛さん(42)は悔しさをにじませた。

 小麦粉などの食材費は、2、3年前から天候不順などを理由に、上昇傾向にあった。さらに夏の終わりごろから、食材費が一斉に上がり始めた。コロナの感染状況が落ち着いて経済が回復し始め、原油の供給が追いつかなくなったことが要因だった。

 クリスマスケーキに使うイチゴも、シーズンを前に1パックあたり数十円値上がりした。仕入れ先のフルーツ店側からは、ビニールハウスの暖房に必要な灯油の値上がりが原因だと聞いた。コロナ禍前に比べると、海外からの輸送費がかかる小麦やナッツ、油類の価格も1割ほど高い。

 10月からケーキや焼き菓子など全商品の約8割で10~20円程度値上げしたが、高騰の長期化で、クリスマス用のホールケーキも100~300円値上げせざるを得なくなった。

 政府の備蓄放出に期待感はあるが、桜庭さんは「効果が出るまでは時間がかかると思う。不安はぬぐえない」と話す。

数の子・イクラ販売店「苦しい」

 お歳暮やおせち需要でかき入れ時の店も戸惑う。

 アラスカ産の数の子や北海道…

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