静岡知事「生まれ変わる、富士山に誓った」辞職意向なし、深まる亀裂

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玉木祥子、中村純、植松敬
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 「(御殿場には)コシヒカリしかない」などと発言し、批判を浴びた静岡県川勝平太知事への辞職勧告決議案が24日、県議会で可決された。知事への同案が可決されるのは県政史上初めて。知事は辞職しない方針だが、県議会最大会派との亀裂は深まり、今後の県政運営に影響しそうだ。

 「これほどまでに適格性を欠いている知事に残り3年半の任期を任せられない」

 辞職勧告決議案の提案説明で自民改革会議の野崎正蔵代表は語気を強めた。提出された決議書には「県民の心を深く傷つけ、県政の停滞と混乱を招いたことは断じて容認できず、知事としての資質を欠いていることが明白となった」と記されていた。

 採決では、賛成47票、反対19票(議長を除く)となり、賛成多数で可決した。賛成票を投じたのは自民、公明会派と無所属の3人。反対は「ふじのくに」会派と無所属の2人(うち共産1人)だった。

 当初、自民などが検討した不信任決議は出席議員の4分の3以上の賛成が必要。自民は知事を支えるふじのくに県民クラブ(17人)の切り崩しを試みたが不調に終わった。会派内に慎重論が出始め、直前で過半数の賛成で可決する辞職勧告決議案に切り替えた。

 「不信任案が否決されれば信任されたという解釈も成り立つと考え、議会の意思をしっかり示そうとした」。臨時議会後、野崎代表は変更した理由を説明した。

 一方、ふじのくに県民クラブの佐野愛子会長は「可決は重いことだと受け止めている。この重大さを自覚して欲しい」と注文。知事が不適切な発言を繰り返さないために、「連携をより密にしていく」とした。

 御殿場市民からの知事の辞職を求める請願は辞職勧告決議案の採決に先立ち、賛成多数で可決された。(玉木祥子、中村純、植松敬)

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 辞職勧告決議案の可決後、川勝知事は報道陣の取材に対し、辞職の意向はないとした。「自分へのペナルティ」として、12月の報酬やボーナスは受け取らないという。「来年は生まれ変わった人間になろうと富士山に誓った。12月は自らを追い込んでしっかり反省する」と述べた。

県民「茶番劇を見ているよう」

 一連の騒動を県民はどう受け止めたのか。県議会を傍聴した人に聞いた。

 三島市の会社役員碓井宏政さ…

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