米国防総省がUFO担当部署を新設へ 安全保障上の懸念、真剣に調査

ワシントン=高野遼
[PR]

 米国防総省は23日、未確認飛行物体(UFO)などの調査を担う新たなグループを設立すると発表した。米政府はUFOの疑いがある動画や目撃情報などの検証を進めてきたが、真相はつかめていない。安全保障の観点からも、引き続き実態解明に取り組む方針だ。

 新たなグループは国防総省だけでなく、情報機関も含めて政府内の幅広い連携を進め、飛行制限空域などにおける飛行物体を「発見し、識別し、原因を特定する」ことを目指す。同省は「飛行や作戦の安全性に懸念をもたらし、安全保障上の問題にもなりかねない」として、真剣に調査にあたると表明した。

 米国ではUFOの目撃情報などが相次いでいるが、自然現象や中国やロシアの新技術、米国による極秘の技術開発など、様々な説が取りざたされている。

 こうした状況を受け、国防総省は昨年、米海軍の航空機が撮影した謎の飛行物体の映像を公開し、タスクフォースを新設して実態解明に乗り出していた。

 今年6月には、情報機関を統括する国家情報長官室が報告書を公開した。その中で2004~21年に報告された144件の目撃情報やセンサー、レーダーのデータなどを検証。中には風に逆らって動いたり、かなりの速度で移動したりしているものもあったという。

 だが、ほぼすべてについて「結論は出なかった」と報告され、真相は謎に包まれたままとなっている。(ワシントン=高野遼)