北海道の赤潮対策で事業費21億円、漁場回復も 政府補正予算案

榧場勇太
[PR]

 北海道東部の太平洋沿岸で赤潮が原因とみられる秋サケやウニなどの大量死が発生している問題で、政府は近く閣議決定する2021年度補正予算案に、「北海道赤潮対策緊急支援事業」として15億円を計上する。地方負担分も合わせた総事業費は21億円程度となる見込み。

 同事業は、漁業被害を防ぐ技術の開発と被害を受けた漁場回復の支援が主な内容。赤潮の発生を早期に把握する技術の精度向上や赤潮のメカニズムの解明に加え、漁業者が死んだウニの殻などを海中から撤去する漁場回復の支援を行う。

 ウニ漁を行う漁業者の多くは、不漁の際に減収分の一部が補償される漁業共済組合に加入していない。今回の事業ではこうした漁業者も漁場回復の対象とし、実質的な支援を図る。

 事業費の7割は国が負担し、残りの3割を道と関係市町村が半分ずつ負担する。ただ、実際の地方負担は特別交付税などで充当されるため少なくなる見通し。

 道東の太平洋沿岸では9月中旬以降、赤潮が原因とみられる秋サケやウニなどの大量死が発生している。道によると、10月末時点の被害額は推計80億円にのぼる。サケやウニのほか、日高地方ではこの額に含まれないツブ貝やナマコの被害も報告されている。

 特にウニの被害は深刻で、今後4年間はほぼ生産が見込めないとみられている。(榧場勇太)