第36回【新聞と戦争・アーカイブ】それぞれの8・15:4

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【2007年4月5日夕刊3面】

「起きてください。さっきからだれかが、藤井さん、藤井さんと呼んでいます。外はまだ真っ暗です。いまごろ何ごとでしょう」

 朝日新聞の陸軍省詰記者、藤井恒男(つねお)は、41年12月8日未明、妻に揺り動かされて目を覚ました。早稲田大ラグビー部OBの藤井は、前日の日曜日、応援に出かけた対明治大戦で母校が圧勝し、痛飲した。

 頭が重い。よろめきながら玄関に出る。

 「社からお迎えに来ました」

 しまった、今朝だったか。アルコールがスーッと全身から抜けた。

 迎えの車に飛び乗り、陸軍省…

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