第41回【新聞と戦争・アーカイブ】それぞれの8・15:9

有料会員記事

[PR]

【2007年4月12日夕刊3面】

 その日の早朝、当時30歳だった朝日新聞西部本社通信部の記者、岸田栄次郎(92)は列車で広島を通った。実家のある大阪から、勤務地の九州・小倉に戻る途中だった。広島城がよく見えた。

 数時間後の45年8月6日午前8時15分。

 ピカッドン 一瞬の寂(せき) 目をあけば 修羅場(しゅらば)と化して 凄惨(せいさん)のうめき

 (正田篠枝歌集「さんげ」から)

 「広島が壊滅したらしい。取材に行ってくれ」

 帰社した岸田にデスクがいった。

 7日朝、岸田は折り返し、広…

この記事は有料会員記事です。残り815文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載新聞と戦争アーカイブ(全107回)

この連載の一覧を見る