第44回【新聞と戦争・アーカイブ】それぞれの8・15:12

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【2007年4月17日夕刊3面】

 1945年8月10日夜9時ごろ、フィリピン捕虜収容所にいた大岡昇平は、北東の空に突然、「無数の探照灯の光束」が立つのを見た。暗闇の中から現れた米兵が、番兵と抱き合って踊った。この光景が何を意味するか、大岡はすぐにわかった(『俘虜〈ふりょ〉記』)。

 当時26歳の朝日新聞上海総局員、磯山浩(87)は、日本のポツダム宣言受諾を日本語の短波放送で知った。総局長の自宅で中国人コックが作った晩飯を食べたあとは、ラジオに耳を傾けるのが日課だった。

 翌11日、上海の目抜き通り…

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