第45回【新聞と戦争・アーカイブ】それぞれの8・15:13

有料会員記事

[PR]

【2007年4月18日夕刊3面】

 終戦の足音が近づいてきた8月11日と13日、仙台に本社がある東北の有力紙、河北新報は、決意の社説を載せた。

 国民に「必勝の信念」を押しつけながら、状況が変わったとたんに「右往左往」している者はいないかと問うて、暗に軍部を非難した社説「偽龍を愛し真龍を恐(おそる)る」と、「(勝利の外形は)千差万別の姿をとる」と説いて遠回しに終戦を促した社説「戦争目的の真諦」である。

 筆者は編集局長の寺田利和。50歳だった。

 「敗北が決定的なのに政府と軍が国民に真実を伝えない態度に憤りを感じていた」

 後輩の同紙OB、小林正美(61)に戦後、そう語っている。

 軍は激怒した。寺田は、辞表を出した。

 同じころ、朝日新聞記者の酒井寅吉は、未決囚として、横浜刑務所未決監の独房にいた。

 知人あての手紙に「反戦」の…

この記事は有料会員記事です。残り657文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載新聞と戦争アーカイブ(全107回)

この連載の一覧を見る