野党共闘、当落を分けたものは? 出口調査でみえた「勝ちパターン」

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 立憲民主党の代表選(30日投開票)では、今後の野党共闘のあり方が議論になっている。先月の衆院選では野党5党が217選挙区で候補者を一本化したものの、当選したのは野党系無所属候補を含めて3割弱の62人にとどまった。共闘はなぜ振るわなかったのか。出口調査のデータを読み解くと、当選した候補には共通するパターンがあることが浮かび上がってきた。

当選54人と落選106人の違いは?

 今回の代表選に立候補している逢坂誠二(北海道8区)、小川淳也(香川1区)、泉健太(京都3区)、西村智奈美(新潟1区)の4氏は小選挙区で当選した。いずれも野党共闘で立憲候補に一本化された選挙区だ。

 立憲のほか、共産党国民民主党社民党れいわ新選組の5党が候補者を一本化した217選挙区のうち、立憲候補に一本化されたのは160選挙区。このうち小選挙区で当選したのは54人で、106人は落選した(うち44人が比例区復活当選)。その違いは何だったのか。

 朝日新聞社などが投開票日当日に全国の289選挙区で実施し、計41万1467人から回答を得た出口調査の結果から、野党5党が候補者を一本化した217選挙区を抽出して分析した。

 このうち、立憲候補が当選した54選挙区では、立憲支持層の94%、共産支持層の86%から支持を得ただけでなく、無党派層の60%、自民党支持層の20%、公明党支持層の28%、日本維新の会支持層の38%から支持を得ていた。野党支持層にとどまらず、保守層の一部に浸透していたことがうかがえる。

 典型的なのが、小川氏だ。小川氏は2012年衆院選以降、対立候補の自民党の平井卓也・前デジタル相に3回連続で敗れてきたが、今回は無党派層から7割弱の支持を得て平井氏に大きな差をつけ、自民支持層でも2割あまり奪うという「勝ちパターン」に乗った。結果は、平井氏に約2万票の差をつけた圧勝だった。

「維新に無党派層、奪われた」

 一方、落選した106選挙区では野党支持層以外に支持が広がっていなかった様子がうかがえる。立憲支持層の90%、共産支持層の80%から支持を得たものの、無党派層の支持は49%、自民は12%、公明は19%、維新は27%にとどまっているからだ。

 現場で何が起きていたのか。今回選挙区で敗れ、比例復活した中堅議員のひとりはこう振り返る。

 「徹底的に『共産党と一緒にやっている』とネガティブキャンペーンをされた。共産票の単純な足し算にならなかった。維新候補に無党派層を持って行かれた。維新がいなかったら勝てた」

 別のベテランも「維新ブームで政権批判票を持って行かれた」と分析する。「維新が初めて選挙区に立てて、目新しいところに票が行った。身を切る改革が新鮮に映ったんだと思う」

 とりわけ、躍進した維新の地盤・大阪では、無党派層や保守層をめぐる攻防が過熱化した。大阪10区では8期目をめざした立憲の辻元清美氏がこれまで無党派層で厚い支持を得ていたが、今回は維新新顔候補に攻め込まれた。辻元氏は比例復活もできず、議席を失った。

■1+1=1・5?…

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