国産の木材に一転ラブコール ウッドショックで「景色が変わった」
森治文
現場へ! ウッドショック②
岡山県北部の山あい、津山市に本社と工場がある院庄林業は、地元で伐採したヒノキの製材とともに北欧フィンランドからの輸入材で柱や梁(はり)に使う集成材を生産するのが主な事業だ。取締役工場長の森本光晴(49)は春からの「ウッドショック」に正直焦った。コロナ禍をきっかけに住宅建設や日曜大工が増えて世界中で木材の需要が高まり、木材価格が急騰した。
世界の木材の需給状況は早くから察知していた。しかし、接着して集成材にするラミナ(挽〈ひ〉き板)が、春から夏にかけて1立方メートル250ユーロ(約3万2千円)から650ユーロ(約8万3千円)へはねあがったのには、「そんな馬鹿な」と思わず声をあげた。
「この10~20年間、200~280ユーロで推移していたのに信じられない」。特定の部材は一時引き渡しを休止しつつ、ロシアなど従来の契約外の輸入材や県産材のヒノキで代用したという。
日本は木材の6割を輸入材に…
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