日本から大手経営陣も視聴 TSMC副社長が講演で台湾進出呼びかけ
台北=石田耕一郎
半導体の世界大手「台湾積体電路製造」(TSMC)でナンバー3の地位にある何麗梅副社長が25日、台湾で講演し、「半導体の製造コストや環境負荷を下げるため、(原材料などを作る)日系企業には台湾での製造や共同研究を検討して欲しい」と訴えた。蔡英文(ツァイインウェン)政権がみずほ銀行と共催した投資説明会で語った。
何氏は、半導体素材や製造機器について日本企業が高いシェアを占めていることを指摘した上で、TSMCの日本からの輸入分では、研磨剤などに使われる液体や気体がそれぞれ重量の3割強を占めると紹介。「容器を含んだ輸送コストや環境への負荷を減らすために、日系企業は台湾での製造、共同研究を検討して欲しい」と要請した。
さらに、「半導体は微細化が進んでおり、日系企業が台湾に進出すれば、自社商品の開発や検査の際に、TSMCが持つ検査機器を使うことができ、経費の削減にもつながる」とアピールした。
また、TSMCが進める産業廃棄物の削減策も説明し、「電子産業関連の廃棄物を処理できる技術を持つ日本企業との協力を進めたい」とも訴えた。
TSMCは、演算などで使わ…