阿波踊りの運営「計画性、リスク管理欠如」 あり方検討委が指摘

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斉藤智子
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 徳島市阿波踊りの運営課題やあり方を検証する「阿波おどり事業運営体制等検討委員会」は24日、報告書を市に提出した。累積赤字の要因を十分分析せずに運営体制の変更を続け、会計処理の欠陥を放置していたと指摘。主催主体の新たな実行委員会の設置や、事務局を公益性の高い法人に置くこと、基金創設による財政基盤強化を提言した。

 報告書では、桟敷席のコスト管理の計画性や、荒天中止に備えたリスク管理が欠如していると指摘。2017年度当時の市観光協会の破産の判断についても、「突如、観光協会だけが責任を問われた」「拙速で不自然」などと結論づけた。市によると、県庁所在地で観光協会がないのは、徳島市のみという。

 また、提言には新たな実行委は地域を代表する多様な団体のメンバーや若い世代で構成し、桟敷の改修費と更新費を賄ったり、中止による減収を補塡(ほてん)したりする基金の創設が不可欠だとも盛り込んだ。2~3年での体制整備が望まれるとしている。

 内藤佐和子市長は25日に市役所で会見し、「提言を重く受け止め、新たな事業運営体制を早急に構築したい」と語り、来年度の運営については今年度内に決める考えを示した。

 徳島市の阿波踊りは長年、市…

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