噴火伝承の道の駅、月末に閉店 南島原・みずなし本陣

島原通信員・松下英爾
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 雲仙・普賢岳の噴火災害を今に伝える展示施設を備えた道の駅「みずなし本陣ふかえ」(長崎県南島原市深江町)が今月末で営業を終了する。利用者が熊本地震を境に急減していた上、新型コロナウイルス感染拡大で経営が悪化した。土石流被災家屋保存公園などの施設は、引き続き利用できるよう、市が関係機関と協議を進めていく。

 運営を担う第三セクター「みずなし本陣」(宅島壽雄社長)が24日、臨時取締役会を開き、営業終了を了承した。

 島原半島唯一の道の駅として、1999年4月に開業し、2020年11月末までの来場者は累計で1155万3千人にのぼる。熊本地震の16年から入場者が急減し、コロナ禍に見舞われた20年度は前年比45・1%の15万2千人と、大きく落ち込んだ。

 同社は、道の駅の店舗やレストランのほか、大火砕流体験館などの展示施設の運営を担ってきた。株主は計19の法人、個人で、南島原市は資本金の約3分の1にあたる2460万円を出資している。同社は16年度から20年度まで5年連続の赤字決算となり、昨年11月末時点で累積赤字は2億8500万円となった。後日開く株主総会で営業終了が正式に決まれば、会社の清算手続きに入る見通しだ。

 「みずなし本陣ふかえ」の施設のうち、土石流被災家屋保存公園や駐車場やトイレは県が所有する。臨時取締役会後に記者会見した松本政博市長は、これらの施設を今後も利用できるよう、引き続き県や国と協議していく考えを示した。市長は「20年以上にわたって観光客や市民の皆様に利用していただいたが、こういう状況になったことを申しわけなく思っている」と話した。(島原通信員・松下英爾)