第81回【新聞と戦争・アーカイブ】戦時統制:5

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【2008年2月29日夕刊3面】

 上司や同僚がある日突然、姿を消していく。

 太平洋戦争下の42年春、朝日新聞政経部記者の杉本健は、そんな状況下にいた。

 杉本が初めて職場の状況に「不審」を抱いたのは、同年3月17日、東京本社の貴賓室でのことだった(杉本『海軍の昭和史』)。

 座談会を開こうというのに、司会役を務める政経部長・田中慎次郎が姿を見せない。居合わせる朝日幹部の様子も「いつもと違って」見えた。

 翌18日も田中は現れなかっ…

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