第82回【新聞と戦争・アーカイブ】戦時統制:6

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【2008年3月3日夕刊2面】

 朝日新聞東京本社の報道第二部員だった湯浅昌光は、昼食を終え、東京都庁の記者クラブで原稿を書いていた。気付くと机のかたわらに、黄土色の国民服を着た男が立っていた。

 「東京憲兵隊の者だ」と男は言った。

 太平洋戦争の終盤、45年4月のことだ。湯浅はそのまま、東京・九段下の東京憲兵隊へ連行された(『朝日新聞社会部記者の回想』)。

 「一億総決起に水をさすようなことしゃべっとるね」と憲兵は言った。

 学童疎開のことを書いた記事…

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