第58回【新聞と戦争・アーカイブ】戦場の記者たち:6

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【2007年7月19日夕刊3面】

 戦争が激しくなると、新聞には戦場のニュースがあふれる。兵士たちの生活ぶり、戦傷者の氏名、劇的に描かれた戦死の詳報。

 とりわけ地方の話題をつづる地域面には、郷土の部隊の情報が満載される。あたかも戦地からの「便り」のように――。

 1938年の夏から秋、朝日新聞の東北の各地域面には、山形県米沢市の駐在から中国に派遣された松林冏(けい)の記事が頻繁に掲載された。

 戦闘の場面だけでなく、例えば9月7日付の山形版には「“部隊長様しっかり” 殊勲の勇士の愛児の手紙に 部隊長の感激」との記事が署名入りで載った。部下の子どもから手紙を受け取った部隊長が「ホロリとさせられる」という内容だ。

 それらに連動するように、国…

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