国債の残高、初めて1千兆円を突破へ 政府が補正予算案を閣議決定

榊原謙
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 政府は26日、岸田政権で初となる経済対策を盛り込んだ2021年度補正予算案を閣議決定した。歳出の総額は35兆9895億円で、補正予算案としては過去最大。財源の約6割は国の借金である国債で、残高は21年度末に初めて1千兆円の大台に乗る見通しだ。

 補正予算案に計上した歳出の9割近くにあたる31兆5627億円は、子ども向けの給付金などを軸とした経済対策に充てる。当初予算と合わせた21年度の一般会計の歳出総額は142兆5992億円で、175兆円超だった20年度に次いで過去2番目の規模だ。

 財源は、前年度の剰余金と見込みより増えた税収などが13兆9315億円あるほかは、22兆580億円の国債を追加で発行する。この結果、当初予算ベースで990兆円余とされていた21年度末の国債の残高は1004兆5千億円となり、初めて1千兆円を超える見込み。

 この補正予算案は12月6日召集の臨時国会に提出され、政府・与党は年内に成立させる構えだ。

 日本の財政状況は先進国では突出して悪く、国内総生産(GDP)の大きさと比べた公的債務の比率は20年で256・2%。米国の127・1%やドイツの68・9%の数倍の比率だ。

 ただ、岸田文雄首相はコロナ禍で傷ついた経済の立て直しに向け、当面は積極的な財政出動を続ける方針を示す。「財政再建の旗は降ろさない」としつつも、具体的な取り組みは後回しになっているのが実情だ。(榊原謙)