第66回【新聞と戦争・アーカイブ】戦場の記者たち:14

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【2007年7月31日夕刊3面】

 1944年8月、第19回直木賞を受賞した報道小説「ニユーギニア山岳戦」は、岡田誠三が頭に描いていたものとは違った内容になった。

 その理由を、岡田は、戦後間もなく書いた『失はれた部隊』(46年発行)の中で「最も力を入れた『退却』の章が検閲にかかつて削除された」ためだとしている。

 42年8月、ガダルカナル島に米軍が上陸したことで戦局は悪化し、岡田の部隊は孤立した。

 退却の経緯などを書き込んだ同書によると、そこへ、ラバウルの方面軍司令官から撤退を指示する非情の電報が届いた。

 「適当ト思料スル地点ヘ後退セヨ」

 部隊側は動揺し、反発した…

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