防衛費補正、過去最大7700億円 野党「これが経済対策なのか」

松山尚幹
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 政府が26日に閣議決定した2021年度補正予算案で、防衛費が過去最大の7738億円に上った。補正予算としては異例となる、哨戒機ミサイルなど新規の主要装備品の取得費を盛り込んだ。変化する国際情勢に対応するためとしているが、経済対策の中で防衛力を整備することに疑問の声もあがる。

 例年の補正予算と同様、最も多いのは装備品の複数年にわたる「分割払い」を前倒しで支払う経費で、4287億円を占めた。今回の特徴は、新規主要装備品の取得費用だ。海上自衛隊の哨戒機「P1」3機(658億円)、地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」改良型(441億円)、航空自衛隊の輸送機「C2」1機(243億円)など(いずれも契約ベース)。いずれも22年度予算で取得をめざしていたが、前倒しで計上した。

 今回、こうした取得が多いのは、4月の日米共同声明で掲げた「防衛力の強化」をはじめとした政府や自民党で強まる防衛力強化の動きがある。補正予算編成に向けた首相指示や政府が決めた経済対策には、新たに「安全保障の確保」との文言が盛り込まれた。

 これを受け、従来の災害対策などの項目とは別に、新たにミサイル防衛や南西諸島防衛に対応する項目を設け、主要装備品の費用が盛り込まれた。野党からは過去最大となった補正の防衛費をめぐり「これがどうして経済対策なのか」(共産党の田村智子氏)といった指摘が出ている。(松山尚幹)