路地裏で振る舞うベトナム料理 創作の源は世界一周で鍛えた味覚

皆木香渚子
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 レトロな雰囲気で知られる名古屋・円頓寺商店街。その路地裏の一角に「ベトナム屋台食堂サイゴン2(ドゥー)」はある。フォーやチャーハンなどから選べるランチが、周りのオフィス街で評判だ。

 「あさりとココナッツミルクスープのフォー」(税込み880円)は、米粉の麺にコシがあり、スープを飲むと甘みが口の中に広がる。全70種類ほどのメニューには、こうした現地にはない創作料理も混じる。

 腕を振るうのは、近くで別の飲食店も営む水野俊之さん(63)。店を増やそうとしていた2012年に、雑多な雰囲気の路地裏に空き店舗を見つけて「東南アジアの屋台が思い浮かんだ」。当時は珍しかったベトナム料理店を開くことにした。米が主食で野菜や魚介類を使う料理が多いため、日本人にも親しまれるだろうという見込みもあった。

 20年ほど前、長く勤めていたメーカーを辞めて世界一周の旅に出た。もともと料理好きで、変わった食べ物にひかれていた。「世界一周して帰ってきたらカフェを開こうと思う」。妻にそう伝えると「いいじゃない」と応援してくれた。

 アジアや欧州、南米各国の料理を1年間食べ歩いて鍛えた味覚で、創作のアイデアを練る。現地の味は出せないと割り切って日本人好みを追求するが、ベトナム人にも好評だ。「現地よりおいしいと言われます」(皆木香渚子)

〈アクセス〉名古屋市西区(052・571・0750)。午前11時半~午後2時、午後は平日6~10時、土曜5~10時、日曜・祝日5~9時。月曜定休。金曜は午後のみ。