エア・ドゥ赤字19億円、過去2番目の大きさ コロナで経営厳しく
エア・ドゥ(札幌市)が26日発表した2021年9月中間決算は、売上高にあたる営業収入が前年同期比48・4%増の115億円、営業損益が30億円の赤字(前年同期は70億円の赤字)純損益が19億円の赤字(同67億円の赤字)だった。純損益の赤字は過去最悪だった前年同期より縮小したが過去2番目の大きさで、新型コロナウイルスの影響による厳しい経営が続く。
この4~9月は各地で緊急事態宣言が出されるなど厳しい感染状況が続いたが、旅客数は前年の約2倍となる44万3千人に改善。ただ、コロナ禍前の19年の同時期(116万人)には遠く及ばない。
搭乗率は全路線平均で前年同期より10%ほど上昇したが、主力の新千歳―羽田(42・1%)、旭川―羽田(33・3%)など、ほとんどの路線で30~40%台だった。会見で浦沢英史執行役員は「機材の小型化など、安全に関するものを除いたコスト削減に務め、収支は改善したが、昨年度に損失を計上することになった」と説明した。
自己資本比率は21年3月期に5・3%まで低下したが、7月に優先株を発行し70億円を調達したことで15・9%となった。
22年3月期の見通しは「航空需要は徐々に回復傾向だが、感染拡大懸念に加え、リモートワークなどの環境の変化もあり予測は難しい」(浦沢氏)ため未定とした。(榧場勇太)
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