奈良県、国スポ会場の一体的整備を断念 橿原市以外も検討

渡辺元史
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 2031年に県内開催が内々定している国民スポーツ大会(国スポ、現・国民体育大会)の会場について、荒井正吾奈良県知事は26日、橿原市の橿原運動公園と県立橿原公苑とを交換して一体的に整備する案を県として断念すると正式に発表した。

 国スポの会場をめぐっては、2019年から県と橿原市が中南和地域のスポーツ振興を掲げて協議を進めてきた。しかし、22日の同市議会の特別委員会で、両施設の全部交換案に反対する意思が示され、亀田忠彦市長が一体的整備を断念する意向を表明していた。

 荒井知事は26日の定例会見で「橿原市における一体的整備は、非常に残念だが断念することとする」と発表。橿原運動公園の敷地への設置を目指していた陸上競技の会場については、「県立橿原公苑の陸上競技場を改修して活用できないかが第一の候補」とした。

 開閉会式については陸上競技場での開催を検討するとしながらも、県が進める「スーパーシティ構想」に伴い「(メイン会場を)田原本町に整備する話も出てきた」と他市町村での整備にも含みを持たせた。田原本町は三宅町、川西町、県と共にスポーツ施設を核として住民の健康増進を図る構想を打ち出している。

 報道陣から奈良市の施設である鴻ノ池運動公園(ロート奈良鴻ノ池パーク)での開催について問われると、「中南和のスポーツ振興、施設整備を図るという考えに変わりはない。県の施設整備を第一に考えるのが県の役割だと思う」と否定的な考えを示した。国スポ全体の会場整備については「できるだけ至急に、どのように整備して迎えるか、方向性を出したいと思う」と述べた。

 また、橿原市での一体的整備に反対の意思を示した橿原市議会の決定については「具体的におかしい点、心配な点のご指摘を頂ければ解決の糸口も分かるが、全部交換案のどこがよくなかったのか正直分からない」と話した。(渡辺元史)