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厚労省、長崎市の医師に謝罪 発熱外来補助金支給の遅れで

松浦新
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 医療機関向けの新型コロナ対策の補助金支給が大幅に遅れ、長崎県の医師が国に損害賠償を求める訴訟を起こした問題で、厚生労働省の担当者が26日、都内で医師と面会して支給の遅れを謝罪した。厚労省が支払いを急ぎ、コールセンターなどの対応を改善することも約束したため、医師は訴訟を取り下げる意向を示した。

 支給が遅れているのは、一見、区別のしにくい新型コロナとインフルエンザ双方の発熱患者を受け入れる外来診療室を設けた医療機関に支給される2020年度の補助金。診療室を設けたのに患者が来なかったら、1日最大20人分までの支援が受けられる。

 11月初めに長崎地裁に訴訟を起こしたのは、長崎市内科医院を営む本田孝也医師。昨年10月時点で申請し、概算払いとして一部を受け取ったが、今年3月にも受け取るはずだった残りが支払われず、その後の精算手続きも行われないなどと訴えていた。

 厚労省結核感染症課の担当者は、本田医師に手続きの遅れなどを謝罪し、事務の現状を説明。本田医師が厚労省が設けているコールセンターの対応の不十分さを指摘したのに対し、今後、コールセンターで対応しきれない場合は厚労省が引き取って対応をすることも検討すると約束した。

 本田医師は補助金の振り込みが確認できたら、訴訟を取り下げると応じた。

 厚労省によると、約2万3千の医療機関から補助金申請があり、概算払いを受けたところは相当数あるものの、精算手続きを終えたところはまだ1件もないという。申請は郵送方式で、届いたはずの申請書類の一部が行方不明になっている疑いも浮上しているが、厚労省は否定している。松浦新