「デッドヒートの名所」 心込め清掃 福岡国際マラソン

伊藤隆太郎
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 大会のコースになる福岡市東区の名島橋や周辺の道路を、地元商店主らでつくる名島商工連合会が毎年、ボランティアで清掃してきた。会員らは最後の大会に名残を惜しんでいる。

 ボランティア清掃は1994年、名島橋の架橋60周年を記念して始めた。毎月第1日曜に橋を清掃するが、大会がある12月は周辺の国道3号を2キロ近くまで広げる。「テレビ中継もされる。きれいな名島の町を見てもらいたい」と、地元の電器店「電化のめいでん」店主の嵜本浩世さん(48)。

 中心になって始めたのは、嵜本さんの実父で昨年3月に75歳で亡くなった佐伯毅さん。清掃の集合時間は朝7時だが、佐伯さんは亡くなる月も朝5時に出かけ、1人で始めたという。亡くなったのは、その1週間後。「これが最後と分かっていたのかも」

 名島橋周辺はレースの30キロ過ぎにあたり、「デッドヒートの名所」としても知られる。この27年間で商店街も様変わりし、閉じた店も多い。「寂しさが募りますが、しっかり心を込めて清掃したい」(伊藤隆太郎)