芋焼酎からバイオガス、電動車が始動 霧島酒造が「CO2ゼロ」宣言

神谷裕司
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 焼酎大手の霧島酒造宮崎県都城市)は24日、サツマイモ由来のエネルギーをさらに活用することなどで、「2030年度までに工場・事務所のCO2排出量を実質ゼロにする」と宣言した。

 同社によると、芋焼酎の製造過程で発生する焼酎かすや芋くずなどを発酵させて得るバイオガスを使うことで、2020年度のCO2排出量を13年度比で約33%削減した。30年度までには同比で50%削減することを計画。さらに、他の再生可能エネルギーの調達なども視野に入れながら実質ゼロをめざすという。

 1916年創業の同社は現在、年間約10万トンのサツマイモを使い、一升瓶換算で年間約5千万本分の焼酎を都城市内で造っている。

 2006年、バイオガスを発生させるリサイクルプラントを建設し、ガスをボイラーの燃料として使い始めた。14年にはガスによる発電施設を設けて「サツマイモ発電」を開始し、売電事業に乗り出した。その後も様々なリサイクルの取り組みを進めた。

 今後、バイオガスの供給量の増加をめざし、サツマイモ発電の電力の自社利用も推進するという。

 同社は、持続可能な焼酎造りをめざす社のプロジェクト全体を「KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE~さつまいもを、エネルギーに。~」と名付けた。

 このプロジェクトの一環として同社は、サツマイモ発電を自社利用する電気自動車「さつまいもEV e―imo(イーモ)」を4台導入した。普通充電2基、急速充電1基の計3基の充電スタンドも設置。災害時には市の避難所の電力支援にも活用する。2030年度までに社有車約130台を電動車に切り替えるという。

 江夏順行(よりゆき)社長は「地域に根ざし地域と共に発展する企業として、持続可能な社会の実現のために出来る限りのことをしたい」と語った。(神谷裕司)