雪国に生きた雪乃さんへ 青森の詩人がうたう死、そして再生

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河合真美江
写真・図版
雪乃さんが絵を描いていたアトリエを樹木児童文庫にした=2021年10月26日、青森県弘前市
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 卵巣がんとわかったときは病が進んでいた。9カ月後、青森県弘前市の詩人、藤田晴央(はるお)さん(70)の妻だった雪乃さんは57歳で亡くなった。2012年11月のことである。

大切な人を亡くし、どう生きていくのか。後悔や寂しさを抱え、死者とともにあすへ向かうには――。「喪の旅」は死別をテーマにした不定期連載です。夫を亡くした記者がともに旅します。

 手術し、抗がん剤治療を受け、手を尽くした。自宅療養の後、ホスピスで過ごした。晴央さんは青森放送ディレクターとして働き、看病した。

 今ここにいる大切な人の命が消えてしまう。悲しい――。何度も使ってきた言葉の意味が初めて体全体でわかった。思いを託したのは詩だった。何十編でも書いた。

 夏至だよ/まだこんなに涼し…

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