ナゴルノ紛争、協議の枠組みづくりで合意 ロシア、仲介主導を誇示

モスクワ=石橋亮介
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 ロシアのプーチン大統領とアゼルバイジャンのアリエフ大統領、アルメニアのパシニャン首相が26日、ロシア南部ソチで会談し、係争地ナゴルノ・カラバフをめぐって対立するアゼルバイジャンとアルメニアの国境画定に向けた協議の枠組みを年内にも作ることなどで合意した。

 会談はロシアが主導した。終了後の3首脳による会見でのプーチン氏の説明によると、アゼルバイジャンが強硬に求める、同国とアルメニア領内にある飛び地とを結ぶ輸送路の開通などでも「明確な前進があった」という。

 プーチン氏は会見で、「会談は非常に有益で時宜にかなっていた」とロシアの仲介役としての貢献を強調。アリエフ氏とパシニャン氏に平和を象徴する金のオリーブの枝を贈り、「今日の会談が、南カフカス全体の関係正常化に向けた次の一歩につながると強く期待する」と述べた。

 ロシアは、両国のある南カフカス地域での影響力が低下しており、和平の仲立ちをすることで地域大国としての地位を維持する狙いもあるとみられる。ただ、パシニャン氏とアリエフ氏は合意の成立を評価する一方、表情は終始硬く、互いに目も合わせなかった。

 アルメニアとアゼルバイジャンは昨年9月、アルメニアが実効支配してきたアゼルバイジャン領のナゴルノ・カラバフをめぐって衝突。トルコの軍事支援を受けたアゼルバイジャンが圧勝し、アルメニアは実効支配地の大半を失った。

 同年11月にロシアの仲介で停戦に合意したが、その後も未画定の国境などをめぐり断続的に衝突が続き、今月16日の戦闘では双方で計20人以上が死亡した。インタファクス通信によると、アルメニアの首都エレバンでは24日、輸送路の開通に反対するデモも起きており、今後の協議が難航する可能性もある。(モスクワ=石橋亮介)