災害派遣「本当は、もう行きたくなかった」 家族失った自衛官の卒業

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編集委員・石橋英昭
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 いま仙台市に住む佐々木清和さん(55)は10月末、40年間勤めあげた陸上自衛隊を、定年退官した。災害派遣に何度も従事し、東日本大震災では家族を失った。命の大切さを訴えながら、第二の人生を歩いてゆく。

 秋田市で生まれ、父親が病弱で、家計を助けようと中卒後に入隊した。陣地構築や道路・橋の補修を災害現場で担う「施設科」を、職種に選んだ。

 最初の災害派遣は1995年の阪神淡路大震災。福島駐屯地の小隊長として、神戸で倒壊家屋の撤去にあたった。

 結婚後の2000年には北海道有珠山噴火、04年の新潟県中越地震でも、派遣された。どこかで強い地震があれば、休日でも待機のため呼び出される。家族ほったらかしで、何日も帰れないことがある。

 妻や娘は、文句を言いながらも、わかってくれていたはずだ。

 11年3月11日も――。

 発災時は船岡駐屯地(宮城県

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