ゲーム感覚で防災学ぼう 緑川流域住民、福岡工大などのアプリで訓練

大木理恵子
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 ゲームアプリを通じて楽しく防災を学んでもらおうと、熊本市南区で27日、福岡工業大などが開発したアプリを使った防災訓練があった。熊本県内を流れる1級河川の緑川流域にある川尻校区の住民や福岡工業大生ら約70人が参加し、住民らは地域の浸水想定区域などを学んだ。

 豪雨災害などの発生時に命を守るためには、日頃から防災意識をもち、避難場所や経路を把握しておくことが不可欠だ。一方、地域の危険箇所を把握し、自治体が公開しているハザードマップを理解している人は必ずしも多くない。

 こうしたことから、福岡工業大は福岡市内の企業と共同で、スマートフォン向けの防災ゲームアプリ「防災GO(ゴー)」を開発している。人気ゲームアプリ「ポケモンGO」から着想した。

 アプリは、国土交通省熊本河川国道事務所が提供する「緑川水辺空間マップ」をベースに、GIS(地理情報システム)などを利用。地図上に利用者の位置が反映され、指定避難所や土砂災害警戒区域などが表示される。近づくと、その場所にちなんだ防災関係のクイズが現れる。日常的に使ってもらうことを狙い、防災以外のご当地クイズも出題される内容だ。

 参加者は複数の班に分かれ、1時間ほど川尻校区周辺を歩きながらアプリを体験した。「この地域で想定される浸水の高さは?」などのクイズが出題され、選択肢で回答した。「大雨が降ったらここまで水が来るんだね」「水は2メートルも来るかな」などと話し合いながら解き、正解すると喜びの声があがった。

 普段は防災について考える機会は少ないという内田晴仁さん(9)は「川の水が意外と来ないところもあれば、川が見えなくても水が来るところがあることがわかった。川尻のこともたくさん知れた」と話した。

 参加者からは、文字の大きさについての注文や、「浸水区域」など用語の説明を求める声などがあったという。福岡工業大などは年度内のアプリの公開をめざす。(大木理恵子)