性被害告発の中国テニス選手、協会CEOにメール? 「騒がないで」

北京=冨名腰隆
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 中国共産党の元高官から性被害を受けたと告発したプロテニス選手の彭帥(ポンショワイ)さんが、女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)らに送ったとされるメールが26日、彭さんの知人のツイッター上で公開された。彭さんは「私のことで騒がないで」などと訴えたとするが、メールの真偽も含め、謎は残ったままだ。

 公開されたメールは、22日未明に彭さんがサイモン氏に中国語で送ったとされる。彭さんは北京の青少年テニス大会に参加したことを紹介したうえで、「将来も青少年にテニスを広める活動に関わりたい。私はいま、邪魔されたくない。特に私の個人的なことで騒がないでほしい。私は静かに暮らしたい。あなたのお気遣いには感謝します」などと伝えたという。

 メールを公開した丁力氏は「サイモン氏は彭さんに返事していない」などとツイートし、サイモン氏側に説明を求めた。丁氏はスポンサー活動に力を入れる電子機器メーカーの幹部とされ、20日以降、彭さんとの会食の様子などを発信することで動静を伝える役割を果たしている。

 メールは事態の沈静化を図りたい党指導部の意向にも沿う内容だが、2日にSNSで性被害を告発して以降、この問題に対する彭さん自身の発言機会はなく、真意は分からない。中国国内では一切報道されない状況が続いており、ツイッター上では「なぜ彭さんのメールを他人が公開するのか」「信用できない」などと批判が出ている。(北京=冨名腰隆