「代打の神様」、川端慎吾が決勝打 ヤクルトが20年ぶり日本一

藤田絢子
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(27日、日本シリーズ第6戦 ヤクルト2―1オリックス)

 時計の針は、間もなく午後11時を告げようとしていた。

 接戦続きの今シリーズ。ヤクルトが3勝2敗の王手をかけて迎えた第6戦は、初の延長戦にもつれこんだ。互いの意地と意地がぶつかりあった延長十二回。ヤクルトは2死から、塩見が左前安打と捕逸で二塁まで進んだ。

 ここで高津監督が送り出したのが背番号5、川端だ。7球目。詰まりながら左前にぽとりと落とすと、二塁の塩見が本塁にヘッドスライディング。待ちわびた勝ち越し点が入った。

 ヤクルトの「代打の神様」だ。2015年には首位打者最多安打のタイトルを獲得したが、腰のけがに悩まされ、2度の手術を経験。近年は、代打の役回りを担ってきた。

 今季はここぞの場面で、とことん打ってきた。シーズン中は82打数30安打18打点をたたき出し、代打の打率は驚異の3割6分6厘。真中満が記録したプロ野球記録に、あと1に迫る安打を量産してきた。

 15年にも日本シリーズに出場したが、「初めての経験でしたし、ふわふわしていた」。

 それから6年。並々ならぬ思いで臨んだ。「神様と呼ばれるのはうれしい。接戦でいい場面で回ってきたら、チームに流れを持ってこられるような打席にしたい」

 意気込んでいた通り、01年以来20年ぶりの日本一を神様が呼び込んだ。(藤田絢子)