オリックス山本由伸、敗れても堂々の主役 141球快投で今季終える

伊藤雅哉
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日本シリーズ第6戦 ヤクルト2―1オリックス

 オリックスの山本由伸の投球は圧巻だった。8回まで126球。ベンチで高山郁夫投手コーチと握手したように見えたが、そこで「もう一回」と続投を志願した。結局、9回1失点。自身最多の141球を投じた。

 日本一には届かず「本当に悔しいです」。その一方で充実感もにじんだ。「気持ちのこもった投球ができた。本当に集中していたんで。最後の試合だったから、ここまでできた。負けたけど、出し切れた」。チームが勝ったとしても、もう登板はない。寒さも気にならないほど集中した。

 今季はパ・リーグの投手部門で4冠に輝き、文句なしで沢村賞にも選ばれた。レギュラーシーズン、クライマックスシリーズ(CS)にかけて自身16連勝。日本シリーズ第1戦では球数がかさんで6回1失点に終わり、フォームを修正してこの日に臨んだ。

 六回は味方の連続失策で無死一、二塁のピンチを背負ったが後続を断った。三回から七回まで、毎回先頭打者を塁に出しながらも粘った。11三振を奪った。

 「これから強いチームになっていけたらなと思う」。最後は前を向いた。5月19日のロッテ戦で敗れて以来、一度も負けがつかないまま山本の2021年が終わった。伊藤雅哉