ありのままで…傷ついたカフェ店主、生チョコでめざす自由な働き方
佐藤瑞季
天気も体調もいいから、働きにいこう。今日は子どものそばにいたいから、お休みに――。生チョコレート作りを通じて、そんな自由な働き方ができる場所をつくろうと、奮闘する女性がいる。
愛知県西尾市にある「さくらや。cafe」の店長、長谷川由香さん(51)は、11月12日から生チョコの販売を始めた。「さくらとショコラ」と題して、抹茶、まめみそ、こしょうの3種類。約1・5センチ角の20粒入りで税込み1500円だ。
営むカフェの一角に製造設備を用意し、週に2~4回作業をする。生チョコ作りのために、雇っているスタッフは5人。別に仕事があるダブルワーカーや、聴覚障害がある人もいる。
作業の日が決まると、スタッフ5人のライングループに連絡を入れる。
「火曜と金曜の午後から作業するから、時間ある人は来てね」
都合のつく人が集まり、時給1千円で実際に働いた分だけ支払う。慣れた人なら1人で週2回、終日働けば足りる作業量だが、好きなときに働けるよう、スタッフを5人雇い、あえてシフトは組まない。
自由な働き方を大切にするのは、自らが精神障害を患った経験からだという。
十数年前、強盗にあった。友…
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