ヤクルトV、歓喜に沸く麻布十番 高津監督「ぶらりと立ち寄る」店も

御船紗子、北沢拓也
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 プロ野球の東京ヤクルトスワローズが27日の日本シリーズ第6戦でオリックスに勝利し、対戦成績4勝2敗として、2001年以来20年ぶりの日本一に輝いた。チームとゆかりがある東京都港区麻布十番商店街では、一夜明けた28日、歓喜の横断幕が掲げられ、街はお祝いムードに包まれた。

 「祝 東京ヤクルトスワローズ 日本一おめでとう!!」。28日早朝、麻布十番駅近くの通りに、特製の新品の横断幕が掲げられた。色はヤクルトの球団カラーの一つの紺色。青空に鮮やかに映え、敵地・神戸での前夜の激闘を思い起こさせるようだった。

 麻布十番商店街は、ヤクルトの本拠地・神宮球場新宿区)から南東に3キロ弱。高津臣吾監督や選手がよく訪れる店が多く、「応援の気持ちを込めて横断幕を作ろう」と、準備を進めてきた。同商店街振興組合の平野一夫理事長によると、「日本一」の横断幕は、「願掛けの意味も込めて」、セ・リーグのクライマックスシリーズを勝ち抜いた時点で、すでに業者に発注していたという。

 同組合は10月のセ・リーグ優勝の際も、「優勝おめでとう」と書かれた横断幕を事前に用意し、優勝翌日に街に掲げた。その際、優勝を祝って値引きをする飲食店もあったという。

 今季、高津監督が選手を鼓舞する「絶対大丈夫」というフレーズが注目された。平野さんは「その言葉通り、チームを信じてみんなで応援してきた。2年連続最下位からの、日本一。本当にうれしくて、感無量です」と喜んだ。

 商店街には監督や選手が通う店も多く、店主たちはこの日を心待ちにしていた。

 「いつかまた優勝してくれると思っていました」。麻布十番に店を構えて100年以上という老舗和菓子店「紀文堂」の4代目須崎雅紀さん(45)の笑顔がはじけた。野村克也さん(故人)が監督だった頃から、商店街で選手を見かけることが多くなったという。楽天の石井一久監督もヤクルト時代、店の常連だった。

 高津監督も常連で、「ぶらりと立ち寄ってくれる」という。お気に入りは、カスタードクリームがいっぱい詰まったワッフルという。須崎さんは根っからの野球ファンというわけではないが、「テレビでやっているとついつい見てしまう」。日本一を決めた27日の試合もテレビ観戦した。「次に店に来てくれたら、何と言ってお祝いしようか、考えています」

 洋品店「ニシモト」の店主西本良一さん(76)は50年来のヤクルトファン。日本一を決めた試合は5時間の熱戦となり、試合途中で眠ってしまい、28日朝にニュースで知った。「負けたと思っていたので大喜びでした」。ヤクルトというチームについて「選手をじっくり育てていて、和気あいあいとした雰囲気も魅力」と話す。日本シリーズ初戦で快投した奥川恭伸投手の名前を挙げ、「今後も楽しみ」と、早くも来季への期待を語った。御船紗子、北沢拓也)