未来の宇宙基地を南極で 極寒・強風の過酷環境で実証実験

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中山由美
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 凍った白い海のかなた、水平線の上を転がるように太陽が低く動いていく。季節の移り変わりは、太陽が出ている時間の長さで実感する。「月末には一日中、太陽が出ない極夜(きょくや)になる。明るいうちに早く造らないと」。2020年5月、61次越冬隊目玉事業の一つ「南極移動基地ユニット」の組み立て作業にかかった。

 月や火星に基地を造るとしたら? 過酷な環境、重機を使う大がかりな作業もできない状況でどうするか――。それを探る宇宙航空研究開発機構(JAXA)とミサワホーム国立極地研究所の共同プロジェクト。少人数で組み立て、極寒や強風という厳しい環境にも耐えられるかを実験するなら南極は最適だ。

 縦6メートル、横2・5メートル、高さ3メートルのユニットが二つ、合わせると居住空間ができあがる。観測船しらせで私たち61次隊とともに南極・昭和基地に運ばれた。そりの上に載ったまま、雪が積もる季節を待っていた。

 4月28日、白いカバーをつ…

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