こども庁、23年度設置で調整 他省庁への勧告権も 機能は未知数

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久永隆一 戸田政考、西村圭史
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 子どもに関連する政策を一元的に担う「こども庁」について、政府が2023年度の設置に向けて調整していることがわかった。複数の政府関係者が明らかにした。年内に基本方針を策定し、来年の通常国会で関連法案の成立をめざす。

 子どもに関連する政策は厚生労働省文部科学省内閣府など複数の省庁にまたがっているが、厚労省が担う児童虐待防止やひとり親支援、内閣府が担う子どもの貧困対策などを統合する方向だ。

 内閣府の外局として設置し、専任の閣僚も置く。他省庁に強い権限を持つ「勧告権」も持たせることを検討している。例えば、学校でのいじめがあった際、文科省の対応が不十分であれば適切に対応するよう求めることができるというものだ。

 29日にまとまった政府の有識者会議の報告書でも、「関係省庁に対して必要な勧告を行うことができるような機能について検討することが求められる」と盛り込まれた。

 こども庁はもともと、菅義偉前首相が今春、創設に向けた検討を始めるよう指示し、準備が進んできた。岸田文雄首相はそれを引き継いだ形だ。菅氏肝いりのデジタル庁は、今年2月の法案提出から約半年後に組織が発足するという異例のスピードで実現したが、こども庁設置はそこまで急がないという。省庁間の調整に時間がかかるうえ、自民党内の保守層に慎重な意見があるためだ。

 少子化の進行や深刻な児童虐待に対応するため、前政権時代からてこ入れが急がれる分野だが、政府・与党内の足並みはそろっているとは言いがたい。「子ども中心」の政策が浸透するかどうか。まだ見通せない部分も多い。(戸田政考、久永隆一)

文科省や自民党の文科族、強い反発

 子ども政策を議論してきた政…

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