再審無罪の母親の国賠訴訟、大阪地裁が和解勧告 東住吉女児焼死

米田優人
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 大阪市東住吉区で1995年、女児(当時11)が死亡した火災で、殺人罪などで無期懲役が確定後、再審無罪となった母親の青木恵子さん(57)が、国と大阪府に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は29日、和解を勧告した。青木さんの弁護団によると、地裁は、青木さんが冤罪(えんざい)被害者であると確認する▽国や府が厳粛に今回の問題を受け止め、再発防止に努める▽国と府が和解金を青木さんに支払う――といった趣旨の和解内容を提案したという。

 今後、それぞれが和解内容を検討し、合意に至らなければ、地裁は来年3月15日に判決を言い渡す。

 弁護団は29日に記者会見し、勧告の受け入れを検討する意向を示した。青木さんは「判決を待つだけだと思っていたが、びっくりしている。判決が出ても(被告側が)控訴すれば、裁判は長くなる。『最後の裁判にしたい』という私の気持ちをくみ取ってくれたのかな、と思って感動した。国や府には和解に応じてほしい」と話した。

 青木さんは、地裁の再審で、府警などの捜査段階での自白は誘導された疑いがあるなどとして、2016年に無罪判決を受け、確定した。青木さんは同年、違法な取り調べで自白を強要されたなどとして提訴。国や府は「違法な捜査はなかった」などと反論し、今年9月に結審していた。(米田優人)